アマランスCG展
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アマランスは風雅システムが開発し1990年12月に販売を開始したアクションRPGです。PC-9801VシリーズおよびPC-286シリーズ用でした。動作スペックはV30 CPU 10MHz以上、メモリ640KB以上、FDD2ドライブまたはFDD1ドライブ+HDDドライブ(フリーエリア4MB以上)+MS-DOS ver.2.11以上というものでした。特徴として、独自開発OSのFG-DOSを搭載し、FDDのみでプレイする場合はMS-DOSが不要で、プレイ用ディスクを作成する必要がなかったこと。HDDインストール対応だったこと。コピープロテクトが一切かけられていなかったこと。V30CPUでも十分に高速なスクロールでプレイにストレスがないこと。あと、FM音源・JOYスティック対応などです。まったく、今では考えられないような低スペックです。このためプログラムは完全にアセンブラのみで作成されており、V30独自命令なども使用していました。低スペックマシンでも高速動作するかどうかが製品としての付加価値になっていた時代です。
 中でも今と最も大きく異なるのがグラフィックのスペックです。解像度は640×400ピクセル×8色(ピクセル当たり3bit)という、現在のDOS/V機のVGA画面(640×480×16色)にも劣るものです。このスペックで美しいCGを描くため、当時のグラフィッカたちは今では考えられないような苦労をしていました。さらに、配布メディアがCD-ROMではなくフロッピーディスク(FD)でしたから、大量のCGデータ等をいかにして小さなサイズにするかもプログラマやグラフィッカの腕の見せ所でした。
 以上を踏まえた上でここに展示されたCGをご覧いただければ、より一層お楽しみいただけるのではないかと思います。念を押すようですが、以下のCGはすべて(4096色中の)8色のみで描かれています。
リアンとベゼドゥフト
 オープニングより、リアン=フレムデとベゼドゥフトとの対峙シーン。このときリアン43歳、妻帯者。右手にはグラン=バスターが握られています。
リアンから逃げ延びようとするベゼドゥフト
 フォーライレンにて、リアンの持つ魔劔グラン=バスターに生命力を吸い取られ、消滅寸前のベゼドゥフト。ところが、リアンも自らが持つ魔劔に生命力を奪われ、力尽きてしまいます。その隙をついてベゼドゥフトは異界へと逃げ去ってしまう・・・・・・
散るアマランス(GIF animation)
 ところ変わってここはラングザームのシュテラール。先のフォーライレンとは全く別の世界にある場所です。
 ある時、この国のフィーデルの丘に咲く不凋花アマランスの花が散ってしまう。枯れないハズの花であり、国花でもあるアマランス。事件はここから始まっていきます。
町上空を飛ぶガイスト
 アマランスの花が散ったころから、これまで人前に姿を見せなかったガイストたちが人々の前に現れ、さらには危害を与え始めます。人々の不安は日増しに募っていきます。

 左、上空を飛んでいるのはガーゴイル。町の女性が不安げに見上げています。

兵士を襲うガイスト
 こっちは町に侵入してきたガイスト(英語でいうところの'Monster')を排除しようとしている国の兵士たち。でも鷲掴みにされちゃってます。ちなみにこのガイストはサイクロプス(おそらく)。
民家を襲おうとするガイスト
 さらには民家にもガイストが。兵隊さんが毅然として家人を守ろうとしているようです。このガイストはなんか人っぽい形してますがスライムの一種(おそらく)。確かに玄関先にスライムがうろうろしてたらすごく嫌です。
散ったアマランスを見舞う皇女姉妹
 花の散った国花アマランスを見舞うシュテラール王国の皇女、ステインリーラとステインローゼ。座っているのがリーラ(姉)で立っているのがローゼ(妹)。結構、上半身の筋肉が発達しているのがわかる(?)。
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ロルク(行商蛙):「げこっ!アマランスCG展示会だよん。」